食中毒にご注意!
暑さが増してくると注意しなければいけないのが『食中毒』
例年、気温が高く細菌が育ちやすい6月から9月ごろに食中毒にかかる人が多いと報告されています。今年は5月にも関わらず東京で最高気温30℃超の日もあり、例年より早くからの対策の必要性を感じます。本格的な梅雨入りを前に、再チェックをして早めの対策をしておきましょう。
食中毒とは?
食中毒を起こす原因となる細菌やウイルス、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、嘔吐などの症状が出る病気のことで、原因によって、病気の症状や食べてから症状がでるまでの時間はさまざまです。
食中毒というと湿気や気温上昇する時期だけというイメージがあるものの、実は食中毒はある時期になると急に増えるのではなく、一年を通して発生しています。
食中毒を引き起こす大きな原因としては12月から4月にかけての寒い時期に増える「ウイルス」が原因の食中毒(ノロウイルスなど)、6月から9月の湿度や気温が高くなる時期は「細菌」が原因による食中毒(サルモネラ、ウェルシュ、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌など)の割合が増加する傾向があります。
どうやって増えるの?
食中毒の細菌の多くは、室温(約20℃)で活発に増殖し始め、体温程の温度で増殖のスピードが最も速くなります。
食中毒を起こす細菌は、土の中や水、ヒトや動物の皮膚にも存在していて、特別な菌というわけではありません。そのため、食品を作る途中で菌がついてしまったり、家庭で料理したものをあたたかい部屋に長時間放置しておくと、細菌が増えてしまいます。
一方、65度以上になるとほとんどの細菌は耐えられず死滅します。このように細菌は温度によって繁殖能力や生存の可否が大きく左右される特性があります。
食中毒予防の3原則 「付けない」「増やさない」「やっつける」
食中毒を防ぐためには、以下の3原則が基本です。記載した対策はほんの一例です。3原則を念頭に対策をしましょう。
細菌を食べ物に「付けない」
・調理、食事の前、調理中にはこまめに手を洗う
・食品購入の際には消費期限などを確認する
・肉や魚などは、他の食品に肉汁等がふれないよう注意する
・冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎには注意する(7割程の量が目安)
・タオルやふきんはこまめに交換し、清潔に保つ
・生の肉や魚を切った包丁やまな板は殺菌してから使用する
食べ物に付着した細菌を「増やさない」
・10℃以下で多くの細菌は増えにくくなります。食材や調理後の保管に気を付けましょう
食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」
・加熱は食材中心部の温度が75℃で1分間以上加熱する。(ノロウイルスの汚染の恐れがある場合は85℃以上で90秒以上加熱)
『免疫力』がカギ
とはいえ、皆で同じ食事をしたのに“あたる人”と“何事もなかった!”という人がいると聞いたことはありませんか?
その差は『免疫力』!
日頃から自己免疫力を低下させない生活を心掛けることも、大切な予防のカギとなります。腸内環境を整えること、そのためには食事・運動・休養(睡眠)のバランスとり、病気にかかりにくい身体をつくりましょう。
・3食バランスの良い食事と腹八分目を心掛けた食事を摂る
暴飲暴食や冷たい物の摂りすぎは免疫力低下に繋がります。バランスの良い食事を摂り、腸内環境を整えましょう。発酵食品やオリゴ糖、食物繊維を積極的に摂ることで善玉菌の増殖を促進するといわれています。
・しっかり睡眠時間をとる
ストレス・疲労軽減に繋がります。6~7時間ほどを目安に睡眠時間を確保しましょう。
・適度に身体を動かす
動くことで血流が良くなり体温が上昇。免疫力が向上します。