食欲の秋 到来!

食欲の秋

朝晩涼しくなり過ごしやすくなりました。

猛暑による夏バテで食欲が落ちていた方も、徐々に食欲が戻ってきたのではないでしょうか。

秋といえば、「スポーツの秋」「読書の秋」「芸術の秋」「行楽の秋」「実りの秋」・・・など春・夏・冬に比べて季節が象徴されることが多いのが特徴です。

一説では、秋だけ「○○の秋」という言葉があるのは、主に”過ごしやすい気候”が理由と考えられます。暑すぎず寒すぎない秋は、物事を行うのにちょうどよい季節。                                               夏の暑さが落ち着くと一区切りつけて、さあ何か取り組んでみよう!という気分になりやすいのでしょう。

秋に食欲が増す理由

中でもよく耳にするのが「食欲の秋」。秋になるとなぜ食欲が増してしまうのでしょうか。その理由を3つ挙げると

1.セロトニンが関係しているため

    セロトニンは別名「幸せホルモン」ともいわれ、心身の安定や睡眠に影響する神経伝達物質で、満腹感を与えて食欲を抑える働きがあります。セロトニンの分泌量は陽の光を浴びる時間と関係があり、長く浴びると分泌量は増加、短くなると減少します。夏に比べて日照時間が短くなる秋=セロトニン分泌量が減少すると、気分が落ち込む、イライラするなど、精神のバランスが悪くなりがちです。その際、人間はセロトニンを食事から補おうとするため食欲が増えるといわれています。

    セロトニンを増やす食品

    セロトニンの材料として、必須アミノ酸の「トリプトファン」が必要となります。しかし、トリプトファンは体内では作ることができないため、食事から摂る必要があります。トリプトファンは主に穀類や豆腐や納豆、味噌などの大豆製品、チーズやヨーグルトなどの乳製品、穀類に含まれています。例えば、和食でよく使われる食材(ごはん、納豆、味噌汁など)を意識すると良いでしょう。

    2.基礎代謝が上がるため

    気温が下がると脂肪を燃焼して体温を保持しようとする生理機能が働き、基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がるとその分多くのエネルギーを必要とするので、それを補おうと食欲が増すのです。

    3.美味しい食材が出回るため

    秋は「実りの秋」。日本人の食文化に深く根付いてきたお米の他に、さつまいもや栗、梨・柿などが収穫される時期です。また、冬に備えて栄養分や脂肪分を貯めこみ脂がのった秋刀魚など、魚介類でも旬を迎える食材が多くあります。他の季節に比べて旬の食べ物が豊富な季節ゆえに、美味しくてつい食欲が増してしまう、ということがあるのかもしれません。

    食べ過ぎ注意!!胃腸にもほどよい休息を  

    腹八(七)分目

    食べすぎ。(反対に食べなさすぎ。) “~すぎ”ということは内臓や身体・心にも普段以上の負荷がかかっています。

    もう動けない~!動きたくない!という満腹の状態では食後の内臓の消化活動が忙しくなり、血糖値の上下動が激しくなったり、血液が腹部に集中して脳への血流が低下し眠気に襲われがちです。

    おなかの中をのぞくことはできませんが、目安は食事直後でも散歩に出かけられる程度。または、もう少し食べたいなと感じられる程度です。

    よく噛む

    よく噛むことは行動以上のメリットがあります。人の体は食事を始めてから15~20分経過しないといくら食べても満腹にならないともいわれ、サラサラッとあまり噛まずに食べているとつい早食いになり、食べ過ぎてしまいます。

    時間をかけること以外にも、よく噛むことは内臓の消化吸収の負担軽減、薄味でも満足感が得られやすい、あごの運動、脳への刺激(認知症予防)など・・・一挙両得以上の嬉しい効果です。

    食べる順番に配慮する

    副菜(野菜や海藻、キノコ類など)または汁物から食べるなど、身体に摂りこむ順番を変えるだけでも胃腸の負担軽減につながります。

    食事のバランスに気を付ける

    胃腸の疲れを感じたら、できるだけ揚げ物を控え、欧米型食事よりも脂質が少なめの和食を意識して摂ることをお勧めします。 和食には漬物や味噌、納豆などの発酵食品も多く用いられていますので、腸内環境を整えるという意味でもおすすめです。

    まとめ

    旬の食材は栄養価が高く、また、比較的安価という利点もあります。美味しい旬の食材を食卓に上手く取り入れながら、「食欲の秋」をたのしみたいですね!